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夏のあせも対策
2008年7月の記事

Q
 3歳の長男は肌が弱いため、夏には「あせも」ができやすく、引っかくので化膿(かのう)することがあります。赤ちゃんのときにアトピーと言われたことがあるので、この夏の対策を教えてください。
A
 夏は汗をかきます。しかし肌が汚れると、汗の出口がふさがれるため、表皮の下に汗がたまったままになります。これが「あせも」で、かゆみがあるため引っかいてしまいます。そのときは大抵、指の先やつめでかくため、そこに付着していたばい菌に感染し、化膿させてしまいます。
 赤ちゃんのころにアトピーと言われたのなら、肌が弱く、過敏なのではないでしょうか。そのため皮膚の化膿も起こり得るので、あせもの予防をぜひ今年の夏は考えてください。
 なぜなら、あせものぽつんとした化膿でも、強い菌のときは、「とびひ(伝染性膿痂疹〈のうかしん〉)」といって、大きく化膿し、数も増えるため、ほかの病気を併発する可能性があるからです。
 あせも予防の第一は、肌を清潔にすることです。入浴時に肌を傷めないよう、せっけんでソフトに洗って清潔にすること。日中汗をかくときは、洗濯後に柔らかくもみほぐした肌着を、こまめに取り換えて汗を吸着させます。
 また、知らないうちにかいてしまうことがあるため、手指は時々洗いましょう。
 暑いからといって、裸で過ごすのはよくありません。汗が肌に付着したままでは、かえってあせもを作ってしまい、かいてしまうことがあるからです。そして肌を傷めないために、直射日光に当たらないように注意しましょう。

 

子どもと朝ご飯
2008年6月の記事

Q
 4歳の長男は、夜更かしするためか朝起きられなくて、朝ご飯も食べないまま保育園へ送ってしまうことがあります。保育園で朝ご飯をいただくことがありますが、このまま続けていいのでしょうか。
A
 お子さんの夜更かし、そして朝ご飯のこと、いずれもお母さんのお仕事でやむを得ないことだと思います。お子さんが朝ご飯を食べないまま、保育園へ送り出すお母さんの気持ちがよく分かります。
 しかし、そのような大人側の理由があるにしても、このころの子どもにとって、朝ご飯は大切です。保育園で食べれば、一時的な栄養は満たすことができますが、家で朝早く起きて食べることを望みたいのです。それには前の夜、早く寝るということになります。何とか早寝の工夫をしたいところです。
 「早寝・早起き・朝ご飯」がすすめられています。発育期の子どもにとって大切な朝ご飯です。朝の食事の栄養は、午前中の子どもの活力、そして脳の働きなどにとって大切なエネルギー源です。これが十分でないとすべてが低下して、遊びに元気がない、集団の中でみんなとうまくいかない、などが明らかになっています。小学生だと、学校の成績とはっきりした関係が出るという調査があります。
 4歳という体と心のすべてが盛んに活動するときには、朝たっぷりと燃料(栄養)を取ることが大切です。
 早寝の努力と、寝る前に朝の食卓を用意しておくのはいかがでしょう。少しずつ試してみてください。

 

かみつきへの対処法
2008年5月の記事

Q
 2歳半の保育園女児です。同年齢の子と遊んでいて、かみつくことがあります。その都度、言って聞かせているのですが、突発的なのでどうしたらよいでしょうか。
A
 かみつく行動の背景には、その子どもなりに、そうしてしまう感情があったのかと考えられます。おもちゃを取られてしまった不満。貸してほしいと手を出したけれど、相手に拒否された悔しさ。楽しそうに遊んでいる友達を見て、自分もやろうとしたけれど、うまくいかないときなどです。
 子ども心にどうしてよいか分からない気持ちが高じて、突然動物的な本能がむき出しになって、相手をかんでしまうのでしょう。その背景には、年齢的にまだ物事を考えて行動するところまで至っていないということがあります。
 普通は自分の気持ちを、かみつくという行動で表現することは少ないものですが、かみついたときに相手が大げさに反応したり、大人が強く押さえたりすると、かえって繰り返す原因になることがあります。
 ある保育園の調査では、前日の夜更しとかみつきに関係があると報じています。寝不足が気持ちをいらいらさせる原因かもしれません。
 どのような理由にせよ、相手を傷つけるのはよくないことで、してはいけないことです。こんなときはその場ではっきりと「してはいけないこと」と言い聞かせますが、同時にそうしなければならなかった気持ちを分かってあげる言葉掛けも必要です。そしてかまれた子を慰めます。このようなことを繰り返しているうちに、だんだんと理解していくでしょう。

 

熱性けいれん
2008年4月の記事

Q
 1歳7カ月の長女が突然引きつけました。息が苦しそうなので救急車で病院に行きましたが、治まったあとに高い熱が出ました。「熱性けいれん」の話は聞いていますが、大丈夫でしょうか。
A
 熱性けいれんは、学校に行く前ごろまでの乳幼児が突然起こす症状です。全身を硬くし、息を止めて体を震わせるために驚きますが、たいていは2〜3分で治まります。呼吸も次第に楽になりますが、同時に発熱があります。
 そのときの処置ですが、体をこわばらせているとき、口から唾液(だえき)などを出すことがあるので、のどに唾液が下がらないようにぬぐってあげましょう。また衣服がきついようでしたら緩めます。舌をかむということで、昔ははしなどをかませることがありましたが、その心配はないので現在では何もかませません。
 そしてけいれんしているときは、揺すったり、大きな声などで刺激しないようにします。けいれんが治まったら体温を測っておきましょう。
 けいれんが10分以上も続いたり、体の左右の震え方が違う、あるいは治まったあと時間を置いて繰り返すようなときは受診が必要です。
 風邪などのとき、ウイルスを抑えようとして発熱しますが、その発熱が急な場合、筋肉を強く震わせるとも考えられます。けいれんを繰り返すときは、予防のために薬を使うことがあります。
 また、けいれんの前後に発熱がないときは、熱性けいれんとは考えられないので、小児科を受診して、けいれんの原因を検査してもらってください。

 

気管支ぜんそくとのつき合い方
2008年3月の記事

Q
 5歳の男の子です。3歳ごろから風邪をひくと胸がゼロゼロして、毎年、呼吸が苦しくなる発作を起こします。気管支ぜんそくと言われて薬をもらっていますが、普段からどうしたらよいでしょうか。
A
 呼吸が苦しくなるのは、空気の通り道である気道が細くなるためです。その原因には、そうなりやすい体質があり、そこにアレルギーや気候の変化、精神的なものなどが関係してきます。これが気管支ぜんそくで、その前段階は風邪をひくと、気道の中に分泌物が増えてゼロゼロしたりすることが多いものです。そして大抵は3歳ごろから、呼吸が苦しくなる典型的なぜんそく発作が始まります。
 治療は気道の過敏さを抑えたり、発作のときには気道を拡張する薬を用います。近ごろは治療薬、予防薬も進歩してきているので、医師の指示を守って治療を続けてください。
 ところでこのぜんそく発作は、先に挙げたさまざまなものが関係し、体がそれに順応できないために起こるものですから、普段からの健康づくりが必要です。その一つに乾布摩擦があります。
 乾布摩擦は、昔から健康づくりのために行われている方法で、朝起きたときに体を布や手でこする「マッサージ」です。これを行うと、皮膚の血管が拡張し、血流が良くなります。また、気管支を拡張させて、呼吸を楽にする効果もあります。これは体の働きを調節する自律神経の働きによるものです。
 また、これからだんだんと暖かくなるので、薄着をするのも良いですし、早寝早起きも自律神経の働きを整えてくれるのでおすすめです。いずれにしても薬による予防や治療は必要ですが、体全体の抵抗力と呼吸を強くするための生活も同時進行させましょう。

 

手足が温かくなる理由
2008年2月の記事

Q
 3カ月の長男です。眠くなるといつも手足が温かくなり、乳を飲ませると口の中まで熱が出たように乳首で感じます。どうして熱が上がるのですか。顔も幾分赤くなるので心配です。
A
 よく気がつきましたね。眠くなると誰でも手足が温かくなります。保育士さんからもよくこの質問を受けます。
 人は目を覚まして活動しているときは、皮膚の下を走っている血管を収縮させて血液を内部に集め、心臓を力強く働かせて血圧を上昇させます。反対に体を静かに休ませているときは、心臓の動きも静かになることは誰もが経験することでしょう。
 眠るときは、体を静かな状態にして、血圧を下げた方が安眠できます。体は自律神経の中の副交感神経という、体の働きを安らかにする神経を働かせて、血圧を下げようとします。そのためには皮膚の血管を拡張させて血液の流れをスムーズにすると心臓の働きも静かになり、血圧が下がって脳も安らぎます。このとき手足に温かい血液がたくさん流れるため、手足に触れると温かいのです。同時に顔も何となくボーっとし、赤みが差します。
 異常があって熱が出たのではなく、体が安らかになって温かくなると赤ちゃんはやがて眠りに入ります。大人でも布団に入って眠くなっていくころに、手足が幾分温かくなっているのを感じると思います。眠れないとき、自分の手足が温かくなったと、自己暗示をかけていると眠くなっていくことがあります。

 

一人歩きをしない不安
2008年1月の記事

Q
 1歳4カ月になる長男はつかまって1、2歩は歩きますが、「一人歩き」をしません。立ってもすぐにしゃがんではってしまいます。同じ年齢のお子さんは、元気に歩き回っているのですが、発育が遅れているのでしょうか。
A
 母子健康手帳の発育図の下の方に、それぞれの発達の時期が矢印で示されています。右ページの1歳のところには、一人歩きの時期があります。この見方は下の説明にあるように、矢印の左側の先が、この年齢の子どもの半分ができる時期、矢印の右側の先が10人のうち8人ができる時期です。これで一人歩きは1歳3カ月ごろまでに始まればよいということを示しています。これは日本人の平均ですが、歩くのにはその季節の服装や歩きやすい環境、体重なども関係しますし、慎重な赤ちゃんということもあるので、この矢印にはさらに幅を持たせて判断していいと思います。
 以上はこの図の読み方ですが、お子さんの場合はもうつかまり立ちはするし、1、2歩は歩くのですから、このままでやがては歩くようになると思います。それでは、なぜ歩かないのかといえば、何かをしたくても、そこへ行きたいときに今までのようにはってしまった方が楽だから、とも考えられます。はうのが得意という赤ちゃんなのでしょう。
 そうやって少しでも歩くのであれば、そのうち目線の高い歩きに興味がわいてくるようになると、はうようなことはしないで急に歩いてしまうのではないでしょうか。このようなお子さんをよく見ますので、本人の自由にしておいていいと思います。お子さんについてほかに心配なことがなければ、このように考えてみましょう。

 

体の働きを整えるには
2007年12月の記事

Q
 小学1年の長男は給食を食べるのが遅いのに加え、食べ残してしまうそうです。また体力や気力がないと先生に言われました。そして立ちくらみのような症状があり、車にも酔います。身長は115cm、体重20kgで好き嫌いはないのですが…。
A
 まず、好き嫌いはないけれど、食べる量が少ないということですが、身長や体重はこの年齢の正常範囲でバランスの取れた体です。ということは、食べる量は少なく見えても本人にとって必要な量は取っていると考えられます。
 従ってご心配の症状は、むしろ病気というより体全体の働きがあまりうまくいってない状態でしょう。ご質問の症状から考えられるからです。
 人間の体は自律神経が全身に張り巡らされているので、どのようなときでも体全体をうまく調節しています。例えば立っていても横になっていても、昼も夜もそのときに合わせてバランスを取って体は働いています。
 この自律神経が不安定になると、お子さんのような症状が現れることがあるのです。これは「起立性調節障害」といわれ、成長の盛んな学童期のお子さんによく見られるものです。
 対策としては、文部科学省が提唱している「早寝・早起き・朝ごはん」にのっとって、規則正しい生活を身につけることが大切です。特に朝のスタートには、明るい光の中で全身を手のひらやタオルなどでこすることをおすすめします。
 これによって昼には昼に、夜には夜に合わせた自律神経の働きが軌道に乗るようになり、毎日の生活もうまくいくようになると思います。

 

子どもの肌のカサつき
2007年11月の記事

Q
 4歳の長男は冬になると、肌がカサカサになります。かゆいようで、かくと赤くなったり白い粉がついているように見えることがあります。冬の間どのような注意が必要でしょうか。ちなみに体は丈夫で寒さに強いタイプです。
A
 お子さんが寒さの中でも腕やひざ小僧を出して、元気に遊び回っている様子が目に浮かびます。
 日本の冬、ことに太平洋側は気温の低下とともに空気が乾燥します。これが肌を乾燥させるので、カサつきが起こります。カサつきは皮膚に小さな傷ができるようなもので、ちょっと当たったりこすれたりすると血が出ることもあります。やがて春になれば治るのですが、大人のように肌の手入れをして、乾燥肌を治しましょう。
 私たちは誰でも生まれる前は、お母さんのおなかの中でした。羊水の中にいるため肌はみずみずしい状態です。しかし生まれて外の空気に触れると、2〜3カ月もたてば肌がカサカサになってきます。このような状態が10歳くらいまで続きますが、その間に肌の手入れをする人は少ないようです。するにしても顔だけで、全身の手入れは省略してしまうため、肌のカサカサが続くわけです。
 そこで手入れの方法ですが、お母さんの顔の手入れと同じで、まず入浴時に石けんで肌をよく洗い、そのあとに化粧水で全身の肌に水気を持たせ、クリームやオイルを塗ります。さらに手のひらでよくさすって血行を良くすると、細胞間の水気が保たれます。
 近ごろは赤ちゃん用に、保湿剤を含んだスキンケア用品が市販されているので便利です。お母さんが赤ちゃんの肌に触れることで、母と子のスキンシップにもなり、お子さんも喜ぶことでしょう。ぜひ手入れを続けてみてください。

 

授乳・離乳の新しい指針
2007年10月の記事

Q
 最近、母乳やミルク、離乳食などの与え方が変わったと聞きましたが、本当でしょうか。うちの子は今、4カ月で果汁を飲ませていますが、「いけない」と言われました。これからどうしたらよいでしょうか。
A
 今までの離乳食の進め方は、1995年に厚生省(当時)がまとめた「改定離乳の基本」によって指導されていました。しかし、時代が移ってベビーフードの利用者が増えたり、コンビニエンスストアやファミリーレストランの利用も多くなったので、2007年の3月に新しい時代に沿った「授乳・離乳の支援ガイド」が厚生労働省から発表されました。果汁のことも取り上げられているので、以下に要点だけ挙げておきます。詳しいことは、近くの保健センターや行政の担当窓口などで聞くことができますし、最近の育児雑誌でも取り上げているので参考にしてください。
(1)母乳やミルク――離乳前の授乳法は、赤ちゃんが飲みたいときはいつでも飲ませます(自律授乳)。赤ちゃんの食を満足させるだけでなく、母と子の触れ合いを強くします。
(2)果汁――今までは2〜3カ月ころから与えるとしていましたが、発達の上でスプーンを使うのは早く、果汁を飲ませることで乳の飲み方や量・その後の離乳食の食べ方などにも影響するので、離乳食が進んでから飲ませるということに変わりました。
(3)離乳食の進め方――今までは初期・中期・後期と進めて1年3カ月で終わるとありましたが、今度は始めるのは5〜6カ月(1日1回)、7〜8カ月(1日2回)、9〜11カ月(1日3回)、12〜18カ月(手づかみで食べる)と表現されて、ベビーフードも適当に利用して、家族との楽しい食事がすすめられています。

 

飛行機での旅行
2007年9月の記事

Q
 8カ月になる長女を連れて海外へ旅行します。飛行機に6時間乗るのですが、耳に良くないと聞いているので心配です。また時差もあるので、現地に着いてからどのように過ごしたらいいでしょうか。
A
 飛行機は上昇すると機内の気圧が地上よりも減ります。また、空気は乾燥して室温は上昇します。それらが引き起こす症状は、大人でも赤ちゃんでも同じです。
 まず気圧の変化に関していうと、上昇時の鼓膜の外側は内側より気圧が低下し、下降時は逆に高くなります。そのため耳がつんとすることがありますが、話をしていたり、何かを飲んだりして、口を動かしているうちに症状も薄らいで何ともなくなります。
 この症状が起こるタイミングで赤ちゃんが泣くことがありますが、観察していると気圧の変化というより、機内の雰囲気によるものです。離陸時や着陸時の機内の様子を見ていると、一般に乗客は緊張気味で、赤ちゃんを抱っこしたお母さんはそれ以上に不安な様子です。そうした雰囲気が赤ちゃんに伝わって泣くのではないかと思います。ですから、お母さんは気を静めて、普段のように赤ちゃんの相手をしてあげてください。きっとご機嫌になると思います。
 室内の乾燥や気温の上下に対しては、薄着にすること、水を飲ませることで対応できます。また、赤ちゃんは眠くなればいつでも眠ることができるので、寝かせていれば時差ぼけも解消していくので、特に心配はないでしょう。

 

子どもの擦り傷
2007年8月の記事

Q
 3歳の長男は戸外での遊びが大好きですが、擦りむいたり、切ったりとよくけがをします。そのたびに応急手当てをしていますが、どのような薬を用意したらよいでしょうか。
A
 3歳の男の子といえば、遊ぶのが面白くてたまらない時期です。しかし、思いがけない事故に遭う可能性もあるので注意が必要です。遊びの中でけがを経験しながら、うまく遊べるようになるでしょう。
 ところで、けがのときは、薬の準備の前に大切な処置があります。 小さな傷では消毒液を使わないで、傷口をよく洗うことです。
 擦り傷や刺し傷、切り傷にしても、その原因は「何か」で体を傷つけたために起こります。その「何か」にばい菌がついていれば、傷口もばい菌で汚れていることになるので消毒液が効果を発揮しますが、消毒液によって、ばい菌を殺すだけでなく、傷の表面の組織も侵してしまうことにもなります。それが傷の治りを遅らせ、いつまでも治療が続くことになりかねません。
 そこで小さな傷の場合は、水道水を流しておいて、その中で傷口を開いてごみや土などといった異物を流します。よく洗ったあとは傷口を押さえて覆っておくのです。近ごろはこういう処置のためのばんそうこうも市販されています。こうして2〜3日そのままにしておくと、生傷がきれいにくっつきます。
 かなり汚れた傷ならば、洗ったあとに念のために消毒液を使うことがありますが、日常のちょっとした傷なら、よく洗い流したあとは消毒液を使わない方が治りも早いので、このような処置が一般的になりました。自然治癒力を利用するということです。

 

はしかの予防接種について
2007年7月の記事

Q
 大学がはしかや百日ぜきで休校になる事態になりました。やはり子どものうちに予防接種を受けた方がよいのでしょうか。自然にかかった方が免疫ができるというのですが。
A
 結論からいうと、予防接種は決められた年齢内に受けることで病気が防げます。一方で、予防接種を受けなくても、自然にかかることで体に免疫ができて、予防接種を受けたのと同じように、その病気を防ぐことができます。
 しかし、予防接種を受けていない状態で、はしかや百日ぜきにかかると、肺炎やそのほか重い症状を併発することがあります。予防接種が始まっていなかった1950年ごろは、1年間で5000人もの乳幼児がはしかで死亡していたのです。
 その後間もなく、予防接種をする決まりとなった結果、はしかや百日ぜきは随分と減少してきたのです。しかし、途中でワクチンに問題があったので、はしかの予防接種を一時中止したことがあります。そこで、そのとき受けられなかった子どもたちが大学生になって、今回はしかや百日ぜきにかかったというわけです。
 予防接種は人工的に免疫力をつけるわけですから、これで二度とかからないというわけではありませんが、予防接種を受けないでかかるより、軽い症状で済みます。
 欧米の先進国の多くはみんなが予防接種を受けているので、はしかは絶滅して昔の病気となっています。日本ではしかによる死亡が起きるのは予防接種の接種率が低いからです。
 2006年から、はしかの予防接種は生後1歳から2歳未満と、入学前1年間の2回になりました。母子健康手帳の記録を見て、そのほかの予防接種も含めて忘れずに受けるようにしましょう。

 

注意したい子どもの寝冷え
2007年6月の記事

Q
 1歳6カ月の長男です。夜寝るときは暑いのでタオルを掛ける程度ですが、いつの間にかはい出てしまいます。その結果、朝方の冷え込みで風邪をひかせてしまいます。寝冷えでしょうか。
A
 近ごろは、寝冷えという言葉をあまり聞かなくなりましたが、ご質問のような場合は、風邪ウイルスによる風邪というより、いわゆる寝冷えだと思われます。その経過は次のように考えられます。
 暑い夜はせめてタオルだけは掛けて、という親心だと思いますが、いつの間にかはい出てしまっているのでしょう。ところが朝方になって冷え込んでも、子どもは自分でタオルを掛けることをしないため、今度は体が冷えてしまいます。そこで風邪のような症状になるのだと思います。
 体の働きを調節する自律神経には二つあって、眠るとき皮膚の血管を拡張させて(体温を発散させて)眠りやすくする副交感神経、もう一つは気温が下がると体温を逃がさないために血管を収縮させる交感神経です。
 寝冷えは、体が眠っていて副交感神経が働いているとき、朝方に気温が下がって交感神経の出番なのにそれがうまくいかないため、体の働きがおかしくなってしまった状態と考えられます。
 そこで朝目覚めたとき「寝冷えかな」と思ったら、水分を取らせてしばらくは体を冷やさないようにして安静にさせておくと、体の調子が戻ります。予防は朝の冷え込みを考えて、寝間着を工夫することです。

 

かんしゃくを起こすときの対応
2007年5月の記事

Q
 2歳になったころから、気に入らないことがあるとすぐかんしゃくを起こします。泣きわめいて転がって怒ります。抱いてなだめようとしても暴れて手がつけられません。1日に何回もあるのでひきつけを起こすのではないかと心配です。
A
 2歳ごろになると、子どもの体と心はかなり発達します。表情も赤ちゃんのときとは違って、子どもらしくなってきます。それだけにお母さんは一人前の子どもとして接するようになりますが、実はまだまだ幼稚なのです。
 子どもは何でもしようと行動しますが、たいていはうまくいかないので、かんしゃくを起こしてしまうのです。泣きわめいたり、怒ったり、またお母さんに当たったりします。ついには自分自身を静めることができなくて、暴れてしまいます。手がつけられません。
 しかし、ほかに問題がなければ、これでひきつけを起こすというようなことはありません。たいていは時間とともに、本人の気持ちも落ち着いてきます。このような状態を昔から反抗期と呼んでいますが、親に反抗しているわけではなく、心が自立していく過程で誰でも見られる自立期です。
 お母さんは落ち着いて優しく見守ってください。手を出したりしかったりすると、かえって気が立ってしまうことがあります。このようなことを繰り返しているうちに、3歳ごろまでには自分で解決する知恵がついていくので、落ち着いた遊びができるようになります。

 

子どもの英語教育
2007年4月の記事

Q
 英語の勉強はなるべく小さいうちからがよいと聞きました。私たち夫婦も英語は苦手なので、3歳の長男には、習わせたいと思っています。いつごろから始めたらよいでしょうか。幼稚園によっては教えているところもあるそうですが。
A
 3歳ぐらいの子どもでも、普段の会話の中で日本語と英語の両方を使っていることがあります。「お父さん」と言いますし、「パパ」とも言うでしょう。子どもにとっては日本語、英語の区別はありません。
 言葉は日常生活の中でお互いの気持ちを通じ合わせるために使うものです。言葉によって自分を表現したり、相手の気持ちを理解したり、友達同士の仲が良くなったりします。
 このように考えたとき、普段自由に使っている言葉がまず基本として必要です。それが日本語ですが、3歳はまだまだ言葉を使う出発点です。まずは、十分に日本語を理解し、話せるようになることが必要です。
 この年齢で英語を習わせたいということですが、いま会話を習ったとして、それが日常生活の中でどのように利用されるのでしょうか。日常の言葉としても使う必要があるのでしょうか。言葉はただ覚えるということだけではなく、お互いの気持ちの通じ合いや、微妙な人間関係をつくったりする上で大切なことです。
 もし英語を身につけたいなら日常生活で英語の環境に入ることです。それでも10歳ごろまで環境が続かないと、結局は母国語(日本語)だけになってしまうことが多いようです。小学校低学年くらいまで外国で生活して2カ国語が話せるようになっても、帰国して日本語の環境に入ると、せっかく覚えた外国語を忘れてしまうこともよく聞きます。

 

集団で遊ぶことへの抵抗
2007年3月の記事

Q
 長女は、幼稚園の年長組に入園しましたが「園庭の遊びではみんなの仲間に入らないで、見ていることが多い」と先生に言われました。ずっと家にいたのでそのためでしょうか。これから先が心配です。
A
 幼稚園の年中組から年長組へ上がった子どもは、集団での遊びに慣れていますが、初めて幼稚園に行った年長組の子どもに「一緒に遊びなさい」と言っても難しいでしょう。
 それでも、子どもは加わるのが嫌だから入らないのではなく、入りたいけれどちょっと抵抗があるだけかもしれません。あるいは行動を共にするより、みんなの遊びを見ているだけで、気持ちが満足して楽しいのかもしれません。あとから入園した場合は、しばしばこのようなことで、お母さんを心配させることがあります。
 しかし、子どもはやがて溶け込んでいくのですから「どうして一緒に遊ばないの」という言葉掛けはしないようにしましょう。それよりも、友達がたくさんいる幼稚園の楽しい雰囲気を感じさせるような会話をしましょう。
 子どもには個性があって、一緒に遊ぶのが好きな行動的な子どももいれば、遊びを見ているだけで頭の中で楽しめる子どももいます。家庭での普段の生活の中で、子どもなりに遊びの形が作られているのです。それが集団の中に入ったからといって、すぐに変わるわけでもありません。
 しばらくは自然体でいた方がいいでしょう。そのような気持ちで先生と話をしてみたらどうでしょうか。こういうことはごく普通に見られることです。

 

入学前の子どもの問題
2007年2月の記事

Q
 4月に入学する6歳の長男です。1カ月くらい前から言うことを聞かないで、何かと当たり散らします。時々言葉が詰まって、初めの言葉が出にくそうです。入学を控えているので心配です。何か関係があるのでしょうか。
A
 6歳ともなると、体も心もかなり発達してきています。しかし、家族はいつまでもおむつをしていた時期が頭にあるので、子どもにとっては煩わしいかもしれません。もしかしたら、入学ということで子どもにいろいろ要求していませんか? そんなことでは学校に入れないとか、名前の書き方や、先生に呼ばれたらハイと返事をすると教えるなど。
 親としては期待とともに、みんなの中でうまくやっていけるかどうか心配があるから、いろいろと特訓していませんか? 子どもの入学は喜びとともに期待があるものです。それがこの時期の親の気持ちですが、子どもにとっては重圧感から言葉がスムーズに出なくなったりします。大人でも緊張したときに言葉がうまく出ないのと同じです。
 こういうのはたいてい一時的で、入学してしまえばそれなりに子どもは新しい生活を楽しみながら、気持ちが落ち着いていくものです。
 日常の会話であまり入学のことに触れないようにしましょう。そして何げない会話の中で、「学校は楽しい」「新しいお友達がたくさんいる」ということを感じさせるようにしたらどうでしょうか。

 

洋服の着せ方
2007年1月の記事

Q
 3歳の長男です。家ではおばあちゃんが寒いから着せなさいということで、どうしても厚着になってしまいます。3歳児健診では、薄着にするようにと言われました。寒い中で健康がつくられるというのですが……。どうしたらよいのでしょうか。

A
 おなかの中にいたとき、赤ちゃんはお母さんの体温で守られていました。子宮内はおよそ38℃です。ですから生まれてしばらくは、大人より1枚余計に着せる感じで、温かくくるんで育てます。その後、次第に空気の中での生活に慣れて運動も盛んになり、自分で体温をつくれるようになると、着せるものを少なくします。平均的には3〜4カ月からは、大人と同じくらいの着せ方です。
 その後、6カ月ごろになると、首もすわってお座りやハイハイも始まり、体の動きが大きく、体重の割に大人よりたくさん食べるので、熱のつくられ方が多くなります。そこで大人より1枚少なめという要領で、この薄着が続くわけです。
 3歳ごろはなおさらなので、そのことからも厚着が良くないことが理解されるでしょう。
 そこで3歳ごろの着せ方の要領は、着せて良いかどうか「迷ったときには着せない」が正解です。ややもすれば「冬だから」「寒いから」ということで厚着をさせがちですが、これは、昔は部屋の中が寒かったからだと思います。今は薄着が体の抵抗力を強くし、冬の寒さから身を守る力をつけるとしてすすめられています。

 

子どもの疑問に答える
2006年12月の記事

Q
 5歳の長女は最近いろいろなことを質問します。先日も小さな地震があった際、「どうして?」と何度も聞きます。なんと答えていいか困ってしまいます。

A
 この年ごろは知能が発達するときです。言葉も豊富になるため、そのときの思いつきでいろいろなことを聞いてきます。子どもの世界が広がってきたからです。
 しかし考えてみれば、まだ生まれてからの経験も浅く、世の中のことについて知っていません。基礎が全くない子どもに、地震を正しく説明することはできません。それは、これからたくさんの知識を積み重ねた上でのことです。やがて学校に入れば「いろは」から学問を積み重ねて、地震が理解できるようになるのです。
 そこで百科事典で調べて説明したからといって、5歳の子どもは理解できないのですから、それよりも子どもと「どうしてだろうね」と、一緒になって考えることです。考えてもすぐに分かることではないですし、子どもはますます「どうして?」と疑問を深めるかもしれません。最後は「ナマズが暴れたかな」というようなことで落ち着くかもしれません。そうやって分かったようで分からないようなことで、子どもは気持ちが落ち着くでしょう。
 そのようなことも勉強しているうちに、やがては正しいことを理解して、ナマズで納得したころを懐かしく思い出すことでしょう。年齢なりに納得しながら考えるということを、理解し、勉強するようになるのです。
 この年齢はまじめに質問を取り上げて、子どもに疑問を残してあげるのが良いと思います。

 

テレビ視聴が与える影響
2006年11月の記事

Q
 5歳の長男は幼稚園から帰るとすぐにテレビの前に行き、友達が来ても一緒にテレビに興じています。近ごろ、子どもにはテレビを見せない方が良いと聞きますが、子どもに良くないのでしょうか。

A
  私たちの生活はテレビやビデオ、テレビゲーム、パソコン、携帯電話など、電子映像メディアにあふれています。しかもスイッチを押すだけで瞬時に見たい映像が現れるのですから、子どもにとってこれほど面白い対象はありません。
 それらの多くは子どもの興味を引きますが、一方的な発信であり、すべてが平面上のものです。
 例えば道路を車が走ってきたとき、実生活では危険を感じて道の端によけますが、画面上ではその必要がないため、その車を真正面から見ているのです。そのほか、現実では危ないことでも電子映像では何の感覚もなく、それを見るだけです。また、こちらから話し掛けても返事があるわけではありません。
 幼児は実生活のなかでいろいろなことを体験し、学んでいかなければならない年齢です。友達との会話やボール投げ、砂遊びなどを通じて、生涯必要とすることをたくさん学びます。転んで痛い、雨が降って寒いなど、何げないようなことであっても、このような実体験が心や体を発達させていくのです。
 テレビの視聴時間が長いほど、子どもの言葉や社会性の発達が良くないという研究結果もあります。今すぐにテレビはダメと言っても、なかなか言うことを聞かないでしょう。親自身が視聴にけじめをつけて、子どもを実生活のなかに引き込んでいくように努力してください。

 

はしかの予防接種
2006年10月の記事

Q
 1歳の長男です。はしかの予防接種をすすめられたのですが、こんなに小さくても大丈夫でしょうか。はしかの予防接種では、熱を出すことがあると聞いたので心配です。ほかの決められた予防接種は無事に済んでいます。

A
 「はしかは命定め」ということで、昔から乳幼児にとっては恐れられていた病気です。現在は予防接種があるので少なくなりましたが、それでも欧米の先進国に比較すると、日本はまだまだはしかの発生や死亡が多いのが現状です。
 そこで接種がすすめられるわけで、平成18年の4月からはしかと風疹(ふうしん)の二つを一緒にしたMRワクチンが始まりました。受ける回数も2回で、生後1歳から2歳未満の1年間に1回と、小学校入学前の1年間に1回です。
 はしかは今でも子どもにとって重い病気ですし、風疹は妊娠の初期に妊婦がかかると胎児の奇形が発生するということで、小さいうちに2回受けて予防しようというわけです。
 お母さんがはしかにかかっていれば、はしかの抗体を持っているので、生まれてしばらくは、はしかにかかることは多くありません。しかし月齢とともにその効果が薄れるので、1歳になったら前述の期間内で、なるべく早い時期に予防接種を受けましょう。
 予防接種は本人がその病気から守られるだけでなく、みんなが受けることによって病気を起こすウイルスなどが生存しにくくなるので、その地域から病気が撲滅されます。さらに全世界から駆逐するということでもあります。ぜひ近くの小児科医にご相談ください。

 

兄弟・姉妹関係が与える影響
2006年9月の記事

Q
 4歳の長女はどうしてもトイレが嫌いで、尿意があってもトイレに行かないで、2歳の妹のパンツ式の紙おむつをはいていることがあります。何か病気があるのでしょうか。

A
 2〜3歳のころにはおむつが取れるのが普通ですが、これにもかなりの個人差があります。しかし、4歳になってもまだトイレでしないというのには、それなりの理由があると考えられます。というのは、この年ごろになれば自分のことが分かる年齢ですから、排せつをトイレですることは、十分に承知しているはずだからです。でも、それをしないのは何か理由があるのです。それは妹との関係ではないでしょうか。
 妹が生まれたときは2歳ごろですから、そろそろおむつの取れる時期でした。しかし、妹はいつもお母さんにおむつをしてもらっていたのですから、赤ちゃん返りということで、自分も同じことをしてもらいたいのです。そんな単純な気持ちで、妹と同じ紙おむつをしていることが考えられます。
 もうおむつはおかしいよと言っても、それで直るわけではありません。あとは時間の問題です。下の子はきっと間もなくおむつが取れるでしょう。下の子がトイレに行くことをお母さんに教えるようになれば、上の子は負けたくないでしょうから、それより早くおむつ離れすると思います。
 4歳ですから、大きくなってこのころのことを思い出すに違いありません。「あのころは妹のおむつを見て、どうしてもトイレに行けなかった」と話すかもしれません。兄弟・姉妹関係の問題は、育児ではよくあることです。

 

おむつが取れてからの悩み
2006年8月の記事

Q
 2歳半の長男は、おむつが取れてからオチンチンをいじるようになりました。ちょっと目を離したすきにいじっています。やめるように言うのですが、言っても聞きません。早熟なのでしょうか。

A
 おむつが取れたので、たまたま触ったのが面白かったのでしょう。それがいつの間にか癖になってしまったというだけです。大人が考えるような早熟とは関係ありません。女の子の場合は手で触るのではなく、机の角などで陰部をこすったりすることがあります。対処の仕方は、男の子と同じです。
 このような行為は、赤ちゃんが自分の指を吸ったら気持ちが良かったので、それがいつの間にか癖になる「指しゃぶり」と同じです。お母さんは注意するようですが、注意するほど、子どもはかえってそこに意識が向くので効果がありません。そうかといって理屈を話しても理解できる年齢ではないため、むしろ知らん顔をしてほかに気持ちを向けるようにしましょう。体を使った遊びなどは効果があります。
 それと同時に、いじるようになったきっかけを考えてみましょう。オチンチンが直接パンツに触れるようになったので、先の方が擦れて赤くなってはいませんか? ちょっとした痛みやかゆみから、手がそこに行ってしまったことをきっかけに、いじるようになることがあります。もし赤くなっているようなら、排せつのたびに清潔にして炎症を抑える薬を塗ります。そして「痛い痛いを治そうね」とまじめな顔で話してみてください。そのようなことで、ぴたっとやらなくなった子どもがいました。
 要はしかるより、気持ちをほかへそらすことが大切です。いろいろと試してみましょう。

 

子どもの熱中症
2006年7月の記事
Q
 以前は暑いなかで遊んでいると熱射病、日射病になるという話を耳にしましたが、最近は熱中症という病気があると聞きました。どういう病気でしょうか。3歳の長男は外遊びが多くなってきたので心配です。
A
 暑い環境では体がやられます。症状が軽いときはのどが乾く、疲れる、めまいがするなどの程度ですが、重くなると意識がなくなったり、けいれんを起こしたりして、体温もかなり上昇します。その原因は暑過ぎて体温の調節がうまくいかないためで、これらを総称して「熱中症」と呼んでいるのです。
 これを予防するには、暑さを感じたとき、すぐにその対策を考えることです。部屋のなかに居て暑ければ脱がせる、クーラーを使う、また十分に汗がかけるように水分を取ります。戸外では直射日光を避け、風通しが良い所で休ませるなどが加わります。
 症状が重くなって、頭が痛い、元気がない、さらに意識がないという状態なら、体を冷やしたり水分を飲ませるわけですが、飲めなければ点滴で補給しなければなりません。これが本格的な熱中症で、何としても水分を補給することが第一です。この場合の水分は、失われたナトリウムやカリウムなどの電解質を含んでいるスポーツドリンク、イオン飲料などです。
 今はミネラルを含んだ飲料水も市販されているので、暑いときの外出では携行するとよいでしょう。水分さえ用意しておけば、環境を涼しくすることで熱中症を防ぐことができるでしょう。

 

子どもの夜更かし
2006年6月の記事
 Q
 2歳6カ月の長男は、夜寝るのが11時過ぎです。主人の帰りが遅いため、入浴させるとこの時間になってしまいます。朝は10時ころ起きるので睡眠時間は十分だと思いますが、このままでよいのでしょうか。

A
 確かに睡眠時間はこの年齢としては十分ですが、睡眠は長さだけではなく、夜早く寝て朝早く起きることが必要です。最近、国全体で取り組んでいる「食育」という言葉を耳にしたことがあると思いますが、食育では、夜更かしと朝食を食べない子どもが問題視されています。
 人間はほかの動物と同じように、太陽が昇ると起きて、太陽が沈むと眠ります。そして体の働きも、それに合わせて仕組まれています。従って、小さいころから早寝早起きの習慣をつけて、朝食をしっかりと食べるようにすることが健康の基本ですし、また脳の発達にも良いのです。先ごろ決定した「食育推進基本計画」でも「早寝・早起き・朝ごはん」をうたい、早寝をすすめています。
 入浴に手がかかるためにパパの帰りを待っていることも理解できますし、パパは子どもをお風呂に入れる楽しみもあるのでしょう。しかし、将来に向けてこの年ごろからの早寝の習慣が必要です。よく話し合って、入浴はママが済ませるようにして、早寝を優先してほしいと思います。パパとの触れ合いも、ほかのいいチャンスを工夫してください。
 この年ごろの子どもにとっては、午前中の明るい光の下での遊びが大事だということを、パパと話し合ってみてください。

 

子どものトイレ問題
2006年5月の記事
 Q
 4歳の長男はおしっこはトイレでするのですが、大便をするときは自分でおむつを持ってきて、お尻に当ててカーテンの陰でします。言い聞かせてもトイレではしません。どうしたらよいでしょうか。A
 この年ごろに、トイレに行かないでパンツにしてしまったり、自分でおむつを持ってきてするのはそれほど珍しいことではありません。親は心配しますが、いつかはトイレでするようになるのですから、うるさく言わないでしばらくはそのままにさせておきましょう。本人はトイレでしなければいけないと十分に承知しているのですが、トイレでしない何らかの理由があるのです。
 しかし、それをちゃんと自分で説明できないだけに、周りの人は心配して無理にでも行かせようとしてしまい、それがますますトイレに行きにくくしているのです。
 お父さんにしかられて「トイレに入れてしまうぞ」と言われたことが怖くて、それからトイレでしなくなったという例があります。子どもなりに理由があるわけで、おむつを当ててカーテンの陰でするという行為も、子どもの生活の知恵なのでしょう。
 いずれにしても、もう4歳で、トイレでしなければいけないことも分かっているのですから、あまり強制しない方が、将来を考えたとき良い結果となるでしょう。そして、トイレでしたときは褒めてあげる、恥ずかしそうだったらそっとしておくなど、その辺のところも心得て、子どもが自分からトイレに行く気持ちを起こさせてあげるようにしましょう。

 

過敏な肌のかゆみ対策
2006年4月の記事
 Q
 毎年、春になると、肌のあちこちに赤い発疹(ほっしん)が出てかゆがります。アレルギーでしょうか(5歳男子)。
A  春は誰でも肌が過敏になってきます。これは冬の寒さから解放されて、体の表面を走っている細い血管が拡張しやすくなるからです。冬の間は乾燥肌だった子どもが何となくみずみずしくなってくることからも分かるように、肌が草木と同じように生き生きとしてきた証拠です。  そんなとき、アレルギー体質のお子さんは余計に過敏ですから、場合によっては花粉やほこり、食べ物などのせいで、症状が強く出ることがあります。このようなときは、将来のこともありますから、小児科あるいは皮膚科で受診して、何か過敏に反応する物質があるのかどうか、検査を受けたらよいと思います。  それでも原因を見いだすことが難しい場合もありますが、少なくとも肌が過敏なためにかゆいのですから、症状に合った薬で抑えることも必要です。そうしておかないと、ひっかくことで肌を痛め、それがまたかゆみの原因となって、同じことを繰り返すことになります。  普段の生活では、肌を清潔にすることです。自分の汗で汚れると、それが肌を刺激してそれだけで発疹が出ることがあります。肌着は柔らかい綿で、刺激が少ないものを選び、つめも短く切りましょう。そして、薄着がかゆみを和らげる、ということも知っておきましょう。